収録曲紹介

You Don’t Love Me When I Cry
まさに彼女の世界。静から動へと移り変わる彼女のヴォーカルラインは流れる空気を一瞬で緊張させる。ベルやフルート、ハープといった楽器が現れては消える、このアレンジが一層曲を引き立てている。

Captain For Dark Mornings
どことなく東洋的な旋律が非常に印象に残る曲。消え入りそうになりながらまた現れてくる・・彼女がその歌い方でより曲に表情を付けようとしているのがわかります。

Tom Cat Goodbye
エキセントリックな場面では声がかすれながらの熱唱。これは叫びといった方が合っている。また曲がめまぐるしく変化する中で、ワンポイント的に現れるストリングスが効果的。

Mercy On Broadway
シンプルでポップな出だしから徐々にテンションアップ、そして厚みのあるコーラスが現れる。途中で入る様々な楽器による効果音が劇的な変化をこの曲に与えている。最後にはき捨てるような彼女の一言で終わる。

Save the Country
アルバム「New York Tenderbery」の中では比較的わかりやすいポップなメロディを持ったナンバー。込められているのは人々に対する平和、愛、自然の大切さ説く彼女からのメッセージ。警鐘を鳴らすようなエンディングが印象的。

Gibsom Street
落ち着いたピアノのイントロから入るこの曲は、とてもダイナミックな曲構成で、まるでミュージカルナンバーを聴いているようだ。力強く歌う彼女のヴォーカルはとても説得力がある。

Time and Love
前作「Eli and...」に収められてもおかしくないポップな傑作。曲自体の良さに加え、シンガーとしての彼女の表現力もまた素晴らしい。後にラベルやケニー・ランキンもカヴァーしている傑作。

The Man Who Sends Me Home
歌い上げるとはまさにこのような曲のことを言うのだろう。短い曲ながら切々とした彼女の想いが伝わってくるような曲である。シンプルなピアノのバッキングが歌を一層引き立てている。

Sweet Lovin’ Baby
この曲を聴くと、彼女がいかに心の内面を歌に表現しているかがよくわかる。テクニックや音楽的な装飾では絶対に表せない、より肉体的な感触といってもいいような感触がここにはある。

Captain St. Lucifer
この曲はとても好きな曲。全体的に明るめな雰囲気と、なにより自由にしなやかに変化する彼女のヴォーカルがすばらしい。随所に微妙な変化が付けられたメロディラインも出色。

New York Tendaberry
You look like a city , But you feel like a religion to me.この曲、というかこのアルバムを聴くと彼女のニューヨークという街に対する想いがずっしりと伝わってくる。様々な人種の渦巻くこの街こそが、彼女、そしてすばらしい作品たちの母体,Mother City....